接待登山の舞台はリギ山(Rigi)でした。
チューリッヒから、車で約1時間のルツェルン(Luzern)という町に行き、そこからさらに湖船で約1時間のフィッツナウ(Vitznau)という町に渡り、そこから登山列車でこの山の頂上を目指しました。400mの麓から1,750mの頂上まで約30分の鉄道の旅。途中急勾配で座りながらおおっとよろめいたりしつつも、あっという間に頂上に到着しました。
さて、この鉄道、1871年に建設されたヨーロッパでも最も古い登山鉄道とのこと。それまでは自分の足、もしくは馬に揺られてしか登ることができなかった山に座っているだけで行けるということは、当時の人たちにとって画期的だったに違いありません。以来現在に至るまで、このリギ山はスイス有数の観光スポットとしての地位を保ち続けているそうです。
山頂では絶景が待ち構えていました。たった30分鉄道に乗っていただけなのに、あっという間に雲の上です。リギ山は標高1,750mと特筆すべき高さの山ではないのですが、周りに高い山が全くないので、360°パノラマを大満喫できたのでした。
顔を上げて遠くに目をやると、ベルナーアルプスが迫ってきます。こちらは4,000mを超える山々が連なっており、山肌もすっかり雪で白く染まって険しい姿を見せていました。
さて、このように山頂まで行きは登山鉄道で悠々楽に上ったのですが、帰りは歩いて下りることになりました。高低差1,400m、距離8.2km、約3時間の行程なので、大したことないと言えば大したことないのですが、途中滑り易い箇所がいくつもあって、万が一クライアントの社長が怪我でもしたら大事だなと不安になりながらの下山道になりました。社長、よく転んだりしてくれなかったものです。
草を食む乳牛たち。道中、このような牧歌的な風景にも何度も出会いました。山中の牧場なんて、なんともスイス的ですよね。
そしてようやく下山間近。フィーアヴァルトシュテッター湖とフィッツナウの町が大分近付いてきました。
晴天に恵まれたので、麓に戻った頃には汗びっしょり。ルツェルンに戻る湖船乗り場近くのレストランでクライアントと一緒に飲んだビール、喉を潤し最高でした。これだから山はやめられないのを思い出しました。そういえば登山(下山?)したのいつぶりだろう・・・。
リギ山、今回は精神的にスリリングでありプレッシャーもありましたが、手軽なハイキングにはもってこいだと思います。なんせ体力を使わずに360°の展望を堪能可能。チューリッヒにショートステイしたとき等、オススメです。